子どもが親に虐待されるニュースが世間を騒がせることがあります。言うことを聞かないからと暴力を振るったり、どこかに閉じ込めたり、食事を与えなかったり。その背景のひとつは、子どもを自分の思い通りにしたいという親の傲慢でしょう。私自身も我が子がご飯を食べないときや、後片付けをしないときには、どうして言う通りにしてくれないのかと腹が立つことが頻繁にあります。ですが子どもは意思を持ったひとりの人間であり、決して思い通りにはならないのです。もしも子どもが私の言う通りにして、好き嫌いをせずに何でも食べ、時間になったらおとなしくお風呂に入り、テレビは決まった時間だけ見て、寝室に行けばすぐに布団に入って朝まで寝てくれるとしたら、それはきっと親の力で抑圧され、自分の意思を殻に閉じ込めているだけなのでしょう。スーパーでアンパンマンのジュースがほしいと駄々をこね、就寝時間になってもベッドで飛び跳ねる、そんな自分の感情に素直に生きているのが子ども本来の姿のように感じます。
子どもには自分の意思があり、決して親の思い通りにはならない。それは当たり前のことなのに、言うことを聞かないと腹が立つ。その憤りを抑えられない場合に虐待に至ることがあるのでしょう。そのニュースを他人事とせずに、子どもを思い通りにしたいと考えてしまう私の思考を省みなければなりません。子どもは親の所有物ではないのです。ご飯を食べさせたりおむつを替えたり、身の回りの世話をしていると、私がいないと生きていけない存在、まるで自分自身の一部であるような勘違いしてしまいそうになります。私のもとに生まれてきてくれた大切な子ども、そして一人の独立した人格を持つ尊い人間。そのことは忘れてはいけないことです。
コメントをお書きください
倉井 光弥 (月曜日, 12 11月 2018 11:24)
ご無沙汰しております。ホームページ、ブログ、いつも楽しみにしています。
子どものこと、共感できる部分100%(笑)
思い通りにならない子どもから思い通りにしたいと思っている自分を教えてもらう日々です。
子どもを巡る悲しいニュースが多かった年ですね。
その子どもたちの叫びを忘れない様に過ごしたいと思う今日この頃です。
朝倉 奏 (月曜日, 12 11月 2018 16:49)
ご無沙汰しております!
子どもは一人の人間とわかっていながらついつい自分の思いを押し付けてしまいそうになる毎日です。
つい厳しい態度をとってしまって寝顔を見て反省することもしょっちゅう。
子どもに教えてもらうというのは僕も共感できます。
それにしても倉井くんがブログを読んでくれていると思うと身が引き締まる笑
またお会いできるのを楽しみにしてます!