昨年五月にてらこや食堂を立ち上げてから一年が経ちました。来てくれる人がいらっしゃるのか、不安を感じながらのスタートでしたが、今では百人以上の方が足を運んでくださる時もあり、大盛況となっています。大勢の参加を私は心から喜んでいますが、百人分のご飯を作るスタッフの方々の御苦労は相当なものでしょう。それなのに、楽しそうにおしゃべりしながら調理しておられる姿に感服し、ありがたく思っています。
私はてらこや食堂が円滑に運営されるように後方サポートを心がけています。会計や、助成金申請、事前準備と最後の後始末等、様々な雑務を引き受けています。苦労もありますが、てらこや食堂で過ごす時間はとても楽しく、私の生活の中で大きな喜びのひとつとなっています。
「みんなで食べると子どもが苦手なものも食べてくれます。」「今日は転校生の子といっしょに来たよ」「家では料理する余裕がないので、親子でいろんなご飯が食べられて助かります」そんな参加者の声を耳にすると、とてもうれしく、参加者の方々がこの場を必要としてくださっていることが私のやりがいとなっていると気付かされます。食後は後片付けを手伝ったり、走り回ったり、カルタをしておしゃべりしたりと、子どもたちは思い思いに過ごしています。その様子に、金寶寺にかけがえのない場が開かれている、大事な居場所になっていると私は感じるのです。お寺は誰もが尊い存在で、この世に必要でない人はいないと教える仏教を伝える場です。てらこや食堂でお腹が満たされて、心も満たされる。食を通して自分が大切にされる存在だと感じられる居場所でありたいと願っています。
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