わかり合えないとあきらめず、理解し合えると信じる ~新潟よつば学園を見学して~

 昨年から長男と二男が通う小学校のPTA副会長を務めています。そこでお誘いがあり、竹尾にある新潟よつば学園を見学してきました。かつての盲学校と聾学校が統合し、令和四年四月に開校した学校で、真新しく広々とした校舎で幼稚園児から高校生、そして大人も学んでいるということでした。

 新潟よつば学園の教頭先生からご案内いただきましたが、統合前は別々に学んでいた学校の児童生徒がいっしょに過ごすことができるのかと、多くの懸念があったそうです。耳が聞こえない方のコミュニケーションの手段である手話を、目が見えない方は見ることができません。様々な困難があることは容易に想像がつきます。ですが実際に学校生活が始まると杞憂に終わったそうです。談話室で盲の生徒と聾の生徒がトランプやウノ等のカードゲームに興じ、緑色はどうやって伝えたらいいのかと考えたり、盲の生徒が手話を覚えたり、スマートフォンの音声を文字化するアプリを活用したりと、工夫してともに楽しい時間を過ごすのです。子どもたちのたくましさ、そして相手を思いやる心に感動しました。

 振り返ると二男が一歳ほどでまだ話すことができない頃、三歳だった長男は、理解できると信じて、二男の目を見て一生懸命に話しかけていたことがありました。長女が生まれると、二男も長女に同じように接している様子を目にし、私はその姿に驚き、まだ小さいから説明してもわからないと思い込んでいた自分の考えが揺さぶられました。

 地獄の「獄」は、けものへんと、犬という漢字が言という字を挟んでいます。これは動物が向かい合って吠えている状態を表し、お互いに言いたいことを言うだけで意思疎通ができていない状態だと、法話の中で聴いたことがあります。私は自分の言い分をぶつけるだけで、相手の言葉に耳を塞いでいることはないか、どうせわからないと初めからあきらめていることはないか。相手を思いやり、理解し合おうと努めているだろうか。新潟よつば学園の見学で自らを省みる、大事な機会をいただきました。

 

アクセス

〒950-0992

新潟市中央区上所上1-11-5

Tel: (025)283-5461

金宝寺

お問い合わせ

Tel:(025)283-5461

Fax:(025)283-5460

Mail:so-dubon1@hotmail.co.jp

ホームページに関するお問い合わせは上記のMailにお願いします